はじめに:移住って、どう情報を集めればいいの?
「移住に興味はあるけれど、どんな地域が自分に合うのかわからない」
「役場に直接相談するのはちょっとハードルが高い」
そんなときに頼りになるのが 移住関連イベント です。
実際に担当者と話せるのはもちろん、現地の人と触れ合える機会にもなり、パンフレットやネット検索だけでは得られないリアルな情報に触れられます。
ただし、移住イベントといっても全国規模から市町村単位までさまざま。
漠然とした検討段階と、具体的に地域を絞り込んだ段階では、参加すべきイベントが違います。
ここでは、「全国 → 都道府県 → 市町村」と3つのレベルに分けて、それぞれの特徴と活用法を私自身の経験談を交えて紹介します。
全国規模の移住イベント(JOIN・ふるさと回帰フェア)
こんな人におすすめ
- 「まだ地域を絞っていない」
- 「全国の情報をまとめて見比べたい」
JOIN移住・交流&地域おこしフェア
JOIN(移住・交流推進機構)が主催する最大規模の移住イベントです。全国から300を超える自治体が出展し、移住に関心がある人なら一度は訪れて損はありません。
私も採用担当として出展したことがありますが、弱小自治体は大都市や観光地に埋もれてしまいがち。その分、熱意を込めて出展している自治体はすぐに伝わってきます。参加者側からすれば、担当者の“本気度”を見極めるのが大切です。
ふるさと回帰フェア
もともと「ふるさと回帰支援センター」が主催していたイベントで、2025年からJOINに統合されました。JOINフェアに比べると雰囲気はお祭り的で、特産品販売や体験ブースが多いのが特徴です。
私が参加したときは、地域の農家さんが「物販部隊」として一緒に来ていました。役場職員だけでなく、地域住民と直接話せるのは大きな魅力で、「暮らしたらどんな人と出会えるか」を実感できる場でもあります。
全国規模イベントのまとめ
- 広く情報収集する段階に最適
- 担当者の“熱意”や地域の空気感を見極めやすい
- JOINとふるさと回帰フェア、両方に参加すると網羅性が高い
都道府県単位の移住イベント
こんな人におすすめ
- 「候補地がある程度絞れてきた」
- 「その県の特色を深く知りたい」
都道府県主催の移住イベントでは、県内全域の自治体が集まるのではなく、6~7件程度の市町村が参加するアットホームな雰囲気で行われることが多いです。JOINフェアに比べると一人ひとりの話をじっくり聞けるのが大きな特徴です。
開催方法は、首都圏のイベントスペースを借りた対面形式に加え、近年はオンライン開催も増えています。オンラインなら参加者にとっては移動なしで気軽に参加でき、市町村側もより多くの担当者を同席させやすいため、双方にメリットがあります。
また、同じ都道府県の担当者同士が集まるため、時には「参加していない自治体の話」や「その地域ならではの雑談」など、ちょっとしたプラスアルファの情報が得られることもあります。
👉 例: 福島県の移住イベント情報
都道府県イベントのまとめ
- 候補地が絞れてきた人に最適
- 少数参加なので落ち着いた雰囲気で話せる
- オンラインは参加しやすく、情報量も豊富
- ちょっとした“おまけ情報”が得られることも
市町村単位の移住イベント
こんな人におすすめ
- 「具体的に移住を検討している」
- 「生活イメージを明確にしたい」
市町村主催のイベントは、自治体自らが費用を負担して開催するため、案件が具体的です。単なるPRではなく、「農業研修生を募集したい」「子育て世帯に来てほしい」など、明確な目的を持って行われることが多いです。
私が担当したときも、市町村イベントに来てくれる方は移住の本気度が高く、質問が一気に具体的になりました。「どんな住宅支援があるの?」「子どもの学校は?」といったリアルな話が中心になるので、参加者にとっても生活イメージをつかみやすい場になります。
基本的には市町村の公式ホームページで情報収集するのが王道ですが、最近では民間企業の支援を受けて、SMOUTや日本仕事百貨のようなプラットフォームに良質な募集記事が増えてきました。単なるイベント告知ではなく、地域のストーリーや人の想いを感じられる記事が多いので、ぜひ参考にしたいところです。
👉 情報収集に役立つプラットフォーム
👉 そのほかの情報サイト
市町村イベントのまとめ
- 移住検討が“具体化した段階”に最適
- 案件がリアルで、生活イメージが湧きやすい
- ホームページと併せて民間プラットフォームも活用すると効果的
まとめ:自分の段階に合わせてイベントを使い分けよう
移住イベントは「全国 → 都道府県 → 市町村」と段階を踏んで参加することで、効率よく情報を収集できます。
- まずは全国イベントで広く情報収集
- 次に都道府県イベントで特色を深掘り
- 最後に市町村イベントで具体化
そしてイベントでは、担当者だけでなく地域の住民とつながることもできるため、移住後のイメージが一気にリアルになります。
移住を考え始めたばかりの方は、まず JOINフェアやふるさと回帰フェアに足を運んでみましょう。
候補地が見えてきた方は、都道府県や市町村のイベント情報をチェックして、具体的な暮らしのイメージを固めていくのがおすすめです。
自分の段階に合わせて、イベントに「一歩踏み出して参加してみること」が、移住の第一歩になります。
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