はじめに:移住って、どう情報を集めればいいの?

地方移住に興味はあるけれど、そもそも、どんな地域が自分に合うのかわからないのよね。
有名な観光地とかであれば、ネットで情報も集められるけど、観光地と移住地ではやっぱり事情が違うと思うし。

そんなときに頼りになるのが 移住関連イベント です。
実際に担当者と話せるのはもちろん、現地の人と触れ合える機会にもなり、パンフレットやネット検索だけでは得られないリアルな情報に触れられます。
ただし、移住イベントといっても全国規模から市町村単位までさまざま。
漠然とした検討段階と、具体的に地域を絞り込んだ段階では、参加すべきイベントが違います。
ここでは、「全国 → 都道府県 → 市町村」と3つの規模別に、それぞれの特徴と活用法を私自身の経験談を交えて紹介します。
- 移住に興味はあるけれど、どこから情報を集めればいいか分からない人
- 地域の人と直接話してみたいけれど、どんなイベントに行けばいいか迷っている人
- 限られた時間で、自分に合う移住先を効率よく見つけたい人
- 規模や主催者の違いによって変わる、移住イベントの種類と特徴
- 参加の目的に合わせたイベントの選び方と、活用のポイント
- 自分の移住検討段階に合った、ベストなイベント参加のタイミング
全国規模の移住イベント(JOIN・ふるさと回帰フェア)

まずは、全国から市町村があつまる、最大規模のイベント2つです。
北は北海道から南は沖縄まで、全国各地の市町村情報を一度に収集できる貴重な機会になりますので、移住に興味がない方にもお勧めしたいイベントです。
こんな人におすすめ
- 「まだ地域を絞っていない」
- 「全国の情報をまとめて見比べたい」
JOIN移住・交流&地域おこしフェア
JOIN(移住・交流推進機構)が主催する最大規模の移住イベントです。全国から300を超える自治体が出展し、移住に関心がある人なら一度は訪れて損はありません。
私も採用担当として出展したことがありますが、弱小自治体は大都市や観光地に埋もれてしまいがち。その分、熱意を込めて出展している自治体はすぐに伝わってきます。参加者側からすれば、担当者の“本気度”を見極める良い機会と言えるかもしれません。
ふるさと回帰フェア
もともと「ふるさと回帰支援センター」が主催していたイベントで、2025年からJOINに統合されました。JOINフェアに比べると雰囲気はお祭り的で、特産品販売や体験ブースが多いのが特徴です。
私が参加したときは、地域の農家さんが「物販部隊」として一緒に来ていました。役場職員だけでなく、地域住民と直接話せるのは大きな魅力で、「暮らしたらどんな人と出会えるか」を実感できる場でもあります。
全国規模イベントのまとめ
- 広く情報収集する段階に最適
- 担当者の“熱意”や地域の空気感を見極めやすい
- JOINとふるさと回帰フェア、両方に参加すると網羅性が高い
都道府県単位の移住イベント

続いて都道府県単位で実施される移住イベントです。
特定の都道府県内の市町村に限定されるため、得られる情報の幅は限定されますが、その分、深く掘り下げた情報を得ることが可能です。
こんな人におすすめ
- 「候補地がある程度絞れてきた」
- 「その県の特色を深く知りたい」
都道府県主催の移住イベントでは、県内全域の自治体が集まるのではなく、6~7件程度の市町村が参加するアットホームな雰囲気で行われることが多いです。JOINフェアに比べると一人ひとりの話をじっくり聞けるのが大きな特徴です。
開催方法は、首都圏のイベントスペースを借りた対面形式に加え、近年はオンライン開催も増えています。オンラインなら参加者にとっては移動なしで気軽に参加でき、市町村側もより多くの担当者を同席させやすいため、双方にメリットがあります。
また、同じ都道府県の担当者同士が集まるため、時には「参加していない自治体の話」や「その地域ならではの雑談」など、ちょっとしたプラスアルファの情報が得られることもあります。
👉 例: 福島県の移住イベント情報
都道府県イベントのまとめ
- 候補地が絞れてきた人に最適
- 少数参加なので落ち着いた雰囲気で話せる
- オンラインは参加しやすく、情報量も豊富
- ちょっとした“おまけ情報”が得られることも
市町村単位の移住イベント

市町村単位のイベントは特定の市町村との一対一の関係になります。
移住する側にとっても移住先市町村を見極める機会になることが多いです。
担当者や関係住民と話す機会も多く得られますので、何よりピンと来るかどうかが重要になります。
こんな人におすすめ
- 「具体的に移住を検討している」
- 「生活イメージを明確にしたい」
市町村主催のイベントは、自治体自らが費用を負担して開催するため、案件が具体的です。単なるPRではなく、「農業研修生を募集したい」「子育て世帯に来てほしい」など、明確な目的を持って行われることが多いです。
私が担当したときも、市町村イベントに来てくれる方は移住の本気度が高く、質問が一気に具体的になりました。「どんな住宅支援があるの?」「子どもの学校は?」といったリアルな話が中心になるので、参加者にとっても生活イメージをつかみやすい場になります。
基本的には市町村の公式ホームページで情報収集するのが王道ですが、最近では民間企業の支援を受けて、SMOUTや日本仕事百貨のようなプラットフォームに良質な募集記事が増えてきました。単なるイベント告知ではなく、地域のストーリーや人の想いを感じられる記事が多いので、ぜひ参考にしたいところです。
👉 情報収集に役立つプラットフォーム
👉 そのほかの情報サイト
市町村イベントのまとめ
- 移住検討が“具体化した段階”に最適
- 案件がリアルで、生活イメージが湧きやすい
- ホームページと併せて民間プラットフォームも活用すると効果的
まとめ:自分の段階に合わせてイベントを使い分けよう
移住イベントは「全国 → 都道府県 → 市町村」と段階を踏んで参加することで、効率よく情報を収集できます。
- まずは全国イベントで広く情報収集
- 次に都道府県イベントで特色を深掘り
- 最後に市町村イベントで具体化
そしてイベントでは、担当者だけでなく地域の住民とつながることもできるため、移住後のイメージが一気にリアルになります。
移住を考え始めたばかりの方は、まず JOINフェアやふるさと回帰フェアに足を運んでみましょう。
候補地が見えてきた方は、都道府県や市町村のイベント情報をチェックして、具体的な暮らしのイメージを固めていくのがおすすめです。
自分の段階に合わせて、イベントに「一歩踏み出して参加してみること」が、移住の第一歩になります。



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